幕張、ヒロダイに行く人生、架空の生活。


○2010.05 幕張(千葉県千葉市

前向きな、健全な精神のニンゲンであったならば、山口県進学校の生徒らしく、国公立大学への進学を志し、広島大学に入り、今頃は中国電力などの社員となり、広島なんとか大学を出た女と結婚をし、子供をもち、「プレジデントファミリー」を買ったり、HONDAステップワゴンに乗ったりしているかもしれない。それがどうだ。実際には厭世的な性格を増大させながら堕落するように成長し、三流私大になだれ込み、あげく零細企業に拾われ、そのまま転職を重ね、働けど働けど報われぬ生活をおくるはめとなっているではないか。
もし…だ。
前者の人生であったならば、東野なんとかや村上春樹の新刊を読んだりしているだろうか。だが実際には講談社文芸文庫総武線車中でちまちま読む日々である。
前者の人生であったならば、盆暮れに同窓会などに出ては邂逅を温めているかもしれない。だが実際には18歳以前はなかったことになっている。
前者の人生であったならば、ディープインパクトを買っていたかもしれない。だが実際には佐藤哲ちゃんにすべてを賭けてしまったではないか。
前者の人生であったならば、「一度政権をやらせみては」などと呑気なことを言って晩夏の日曜日に民主党に投票していたかもしれない。だが実際にはその日は終電まで仕事をしていた。
前者の人生であったならば、W杯を心待ちにしテレビを新調したりしているかもしれない。だが実際は6月にそれがあるとつい先ほど知った。
前者の人生であったならば、twitterで勝間や池田をフォローしていたかもしれない。だが実際には横尾忠則をフォローしている。
前者の人生であったならば、アメバブログでアメーバピグamebaなうを愉しんでいるかもしれない。だが実際ははてなである。