2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

おれも「おい ママ 来たぞ」と言ってみたい

CM制作会社にはディスクという女子がいて、困るのは、その娘が名字でなく 下の名前で呼ばれている場合である。ゆう子さん・あい子さん・りょう子さん・けい子さん・まち子さん・かずみさん・ひろ子さん・まゆみさんとか。 …… おいおいこれは中島みゆきの「…

ラストショー / 亀有名画座

亀有東映としてスタートし、80年代初頭からは成人映画の名画座として、日活ロマンポルノ、ピンク映画の特集上映やイベントを積極的に行ってきた亀有名画座が、道路拡張工事の施行に伴い、99年2月末をもって閉館することになりました。亀有名画座の作りあげ…

浄閑寺 / 金子光晴 

もし、それができることだつたら、 生れるずつと前から二人が知りあつて、そして、恋しあつて、 こんな世のなかに生れなければよかつたのに。 金子光晴 「展望」(「金子光晴詩集」岩波文庫収録) 東京三ノ輪の浄閑寺は、吉原遊女の投げ込み寺として知られる…

ダサい眼鏡の女の子 / 「セレクション歌人26 東直子集」

映画「OLの愛汁 ラブジュース」(田尻祐司・99)で、主役の久保田あづみが自室にてダサいトレーナーを着ているシーンがある。そのダサさは、はたしてピンク映画の衣裳ゆえのダサさなのか、普通のOLと印象づけるための演出上のダサさなのか、判断がつかな…

俺も女に「かんにんして…」と言わせてみたい。

廃村を告げる活字に桃の皮ふれればにじみゆくばかり 来て 東直子「春原さんのリコーダー」に載る短歌であるが、久世光彦はこう評する。「最後の字余りみたいな二文字が凄い。一文字分の空白の後に、怖いくらいの>がある。女にしか出せない、性的な声である」…

おれの日本映画10

執行猶予中にだって選挙権はあるのだから、愚図のおれだって日本映画オールタイム10を選んだっていいはずだ。

妙見島・浦安 / 小呉露由子「あはれ蚊」

どことなくいやらしい形状をした妙見島は、東京都江戸川区と千葉県浦安市の合間を流れる旧江戸川にある。"旧江戸川"というネーミングセンスに無慈悲を覚えつつも、そんなところに島があるなどと聴くとついつい行きたくなるもので、06年04月にのこのこと出か…

東京水景・八潮 / 人間はおかしくて、哀しい

ジャニーズの嵐主演の映画「ピカンチ」(02)は品川の八潮団地を舞台とする。大井競馬場にいくモノレールから見るぶんには凡庸な団地群にしか見えなかったのだが、この映画でみるそれには惹かれるものがあり、DVDで件の映画を見るなり、すぐさま出かけた…

ある逆説(CMの表現技法について)

ストレートトークというCMの手法がある。人物が商品やサービスについて語る…アップルのジェフ・ゴールドブラムのCMが著名且つ典型だろうか。*1 これは広告主のメッセージでなしに消費者のメッセージとすることを目的とする場合に用いられることが多い。…

櫻の園 / コミック雑誌なんかいらない / NCP

中原俊の「櫻の園」(90)は、中島ひろ子という地味な顔立ちの子が主役である。主役を演じる顔をした者が主役を演じた方が映画は安定するだろうから、「櫻の園」は不安定であやうい映画となる。このあやうさが「櫻の園」の魅力であり、それにより「櫻の園」…

おれ、水道道路をゆく。

タクシーで都心から帰宅する際に「ほにゃららほにゃららを通って"水道道路"を行きましょうか?」と運転手が問うてくる。その水道道路がなんだか知らんので、拒否する。それを繰り返すうちに水道道路とやらが気になり、地図で調べる。すると↓の様に真っ直ぐな…

浅草六区 / 大塚銀悦「濁世」

公園六区の人通りもまばらな映画街をゆく。千円足らずで入れるくたびれた廃屋寸前の映画館の前に立つ。東京クラブ。中に入った。上野あたりの安映画館は男色者の巣窟で、連中、魔羅がついていれば誰でもよい。たまに、そうした映画館にも、男色者が好きなレ…

すでに過去の新橋

● 2003.11 新橋(東京都港区) 俗にいう駅前ソープ。 この眺めが好きであった。荒木経惟が[手前に下町・抜けに聖路加タワー]の構図を好んで撮るけれども、そういう意味でアラーキー的に想える。聖路加もここも電通つながりであるし。(↑は電通が隠れているが…