逗子の山中にて「天国への階段」をくちづさみながら、志村先生に書いてもらえない女生徒のことを想う。


○ 2010.05 名越路(神奈川県逗子市)
金沢街道から報国寺に向かう橋よりも一本西のそれからずがずがと山に入る。白いシャツに黒いズボン、いつもの宮本さんみたいな恰好で、汗だくになりながら衣張山に入っていく。時折ハイキング風情と出くわすのだが、彼らに逃亡中の美容院店員と想われても仕方ない。そんな様である。鞄にはアサヒ芸能の元編集長の回顧録の他に、なぜかHDカムの6分テープが入っている。このまま遭難して遺体で発見されたならば、意味不明の遺留品である。そんなこんなで逗子市に抜け、法性寺から再び山の中へ。

山の中でスーツ姿の男に出くわすとギョッとする。ということを、本日、逗子市の斎場裏手の山中で経験した。怖かった。on twitter

なぜこんな足場の悪い山中にスーツなのだ。私も私だが、あんたもあんただ。尋常でないニンゲンに出会う。ただただ怖ろしい。そんな想いをしたもんで、唄をくちづさむ。王様の「天国への階段」である。ツェッペリンの「Stairway to Heaven」ではない。王様の「天国への階段」である。だって日本語の方が覚え易いし唄い易いだろう。♪うううー うーうううー 彼女は買いにゆく 天国への階段…



…で、青い花

「おねえさまがた おはようございますっ」なんて世界の中にも、メタリカ好きの女生徒がいるかもしれない。空き教室でヘッドフォンをしてこっそりとメタリカを聴いている女生徒が。あるいは井汲さんが鹿鳴館を演じる演劇祭の最中に、講堂になんていかずに音楽室でピアノを弾きながら、でたらめにハイロウズの「十四才」を唄う。そんな女生徒がいるかもしれない。そうだ、そんな子のためにロックはあるのだし、私はそんな子の好きなひとになりたい。