面影ラッキーホールの新曲 urbansea on twitter
夏でも長袖で若気の至りのイレズミ隠していた私、なのにうかり腕まくりしてしまい娘のお友達にそれを見られて、ああ、つい、魔が差して、首を絞めてしまった、夕立のあと
これなあにと使用済みのオカモトを手にした私は平手打ちに泣く。テーブルの上でにぶく光るプッチンプリンのカラメルに見た夢の続きが見たい。
スナックで働くことになった私に、『カラオケとかするんだろ?』とブックオフで買った浜崎あゆみのリミックス盤を渡され、これじゃ唄えないわよとキレたら、DV受けた。蚊取り線香の匂いだけがやさしかった夏。
あの子、また『アサヤン』のモー娘オーディションでいいところまでいった話してる。でも指名の本数は私の方が上なんだから。ローションでかぶれた腕がかゆい。
『ポンキッキポンキッキうるさいよ。ここはフジテレビは映らないの』 都会から来た甥っ子に殺意を覚える盆休み。今年の四国勢は2回戦で消えた。
二つ折りのソーダアイス、片一方を妹にあげようと走って転ぶ。嘲笑する母親に前歯はなかった。いちばん古いあたしの記憶。
日高屋の前で、せわしくケータイをいじる母親を見上げ、『中華料理おいしかったね、おいしかったね』と繰り返す女の子。あくる日、アパートの向かいの空き地で、泥だんごを握りながら『餃子ですよお』とひとり遊ぶ。おにやんまを見かけない夏。
『それにあなた、派遣でしょ』 昨日のあいつの一言が耳に残ったまま、上越新幹線を待つドルガバのサングラスは重い。
『たくちゃん、別れてよかったんよ。ひきだしに長い方の三角定規ばっかりで正三角形のが一個もないような、だらしのない女じゃない』 網戸にカナブンの死骸がぶらさがっている。朝顔はもう咲かない。
建設中のジャスコを見上げ、これで広島の短大に行ってしまった孫が戻ってるかも知れん、と呟く老女の帽子に、薄羽かげろう
2010-07-25 〜 2010-08-13