実務

バカは大事な物を壊す 土屋敏男

土屋敏男 でも俺も当時は技術の人に「こんなの放送できるか!」ってすごい怒られたよ。画面は暗いしザラザラだしね。 「テレビブロス」2012年1/21ー2/3号 「水曜どうでしょう」の藤村忠寿、読売テレビ・西田二郎と土屋敏男の鼎談である。藤村が「水曜どうで…

TAFでの白組・八木竜一監督講演「メイキング オブ 『フレンズ もののけ島のナキ』」のメモ書き

03/23(金) TAF ビジネスデーにて 781カット 1カット平均45レイヤー スタッフ 社内40人・外注22人・立体視35人(※オムニバス・ジャパン) ソフト:3dsmax コンポジットはaftereffects 【プリプロ】 シナリオ:プレスコ台本が19稿 モーションキャプチャーをその…

商売で映像作品をつくる際の、つまらない話

制作のプロデューサーには、明白なスキルが無くて、人さまの力、人さまのテクニックをお借りし、協力を得て作品を作って行くという仕事なので、それを常に忘れないようにしたいと思います。 (東宝・樋口優香 〜「デジタル時代のクリエイター」キネマ旬報社…

愛のうた

年度末の修羅場に3月11日の地震でもって諸々が瓦解したかに想えたが、何故かしのげる気配にある。おかげでこうしてブログなんぞ書いていられる。こういう厳しい事態になるたびに、田町の豚しゃぶ屋で、ある男が私に向けた笑みを想い出す。「この仕事、30年…

CMの実務的な「パクリ」について

日本のCMはなぜ海外CMおよびPVを「パクる」のかについて、実務的見地からの私見を述べる。(とはいえ、私は久しくCM制作から離れている。また、それを生業にしていた当時は、inferno*1の登場により、かわった場面転換が流行っていた時期である。前世紀か…

三軒の鰻屋、その想い出

どうすればOKがもらえるか、途方に暮れる経験 … さる映画監督 / 竹乃家(調布) 商売でものをつくる、とりわけクライアントワークであれば、否応なしに理不尽な要望にうんざりすることになる。たとえば世間はCGは何でもできると想いがちであるが、そんな…

撮影およびフィルムについての、雑記

client:サッポロ product:黒ラベル agency:博報堂 production:サッソフィルムズ director:真田敦 cameraman:佐々木原保志 2002年頃、フジかコダックの広報誌に佐々木原さんのインタビューが載っていて、それで読んだのであるが… この撮影は京成の上野−成田…

カップ麺の商品撮り(ムービーの場合)

袋麺は「調理例」というキャプションで逃げれるけど、カップ麺ではその技が使えないので美味しそうに写真を撮るのが難しいらしい。特に、カップヌードルの写真。日清は、ほとんどカップ(パッケージ)の写真しか広告に使ってない。 kodawari on twitter 一度…

映画について

あと2ヶ月ほど週90−100時間の調子で働けば、ささやかな栄誉が得られる。商業映画の制作サイドのニンゲンとして名前がクレジットされるというだけの話である。そのような些細なことと、毎週末休めるのとで、どちらが仕合わせかといえば、当然ながら後者であ…

映画・CM・映像

映画とCMの根本的な違いは何か。CMの撮影ではフレームの外側に気をつかわない。つかってはならない。モニタを覗き、フレームの内側をひたすら作り込んでいくのがCMである。あるいはセットにタンスがある。コンテにそれを開けるとなければ、中にものを…

ある逆説(CMの表現技法について)

ストレートトークというCMの手法がある。人物が商品やサービスについて語る…アップルのジェフ・ゴールドブラムのCMが著名且つ典型だろうか。*1 これは広告主のメッセージでなしに消費者のメッセージとすることを目的とする場合に用いられることが多い。…

情報と空気感 / 終末の高井戸

CM制作会社に入り初めての撮影後、テレシネ・カラコレを終えたところで、撮影技師が「がっかりした? あんなに時間かけて撮影しても、後でこんな風に色を調整すると知って」と微笑みかけてきた。CMの撮影の場合、おおむね1カット1時間かけて照明を作り…