隣り合った女の左肘と私の右肘がぶつかり、その度に互いに顔を見合わせた。左利きと右利きが隣り合ったのだから仕方がない。そんなこんなで太田英子と親しくなった。バイト先で知り合った上和田義彦君のライブに出向き、その後に催された打ち上げにのこのこ…
あと2ヶ月ほど週90−100時間の調子で働けば、ささやかな栄誉が得られる。商業映画の制作サイドのニンゲンとして名前がクレジットされるというだけの話である。そのような些細なことと、毎週末休めるのとで、どちらが仕合わせかといえば、当然ながら後者であ…
映画とCMの根本的な違いは何か。CMの撮影ではフレームの外側に気をつかわない。つかってはならない。モニタを覗き、フレームの内側をひたすら作り込んでいくのがCMである。あるいはセットにタンスがある。コンテにそれを開けるとなければ、中にものを…
それを放映していた当時、明治大学にすら入れなかった半端者が敗北感を背負って入学する学校に通っていた。そこに行くはめとなった夜、高卒の父親はなんだ法政かと吐き捨てるように言う始末であった。予備校の講師にロックアウトでろくに授業がないときいて…
○ 2003.12 / 2006.04 阿佐ヶ谷(東京都杉並区) ※姉妹エントリ…ヨコの部
○ 2007.06 阿佐ヶ谷(東京都杉並区) ※姉妹エントリ…タテの部
○2009.05 中野(東京都中野区)
○2004.05 谷中(東京都台東区)
では残りの大多数の人間はどこへゆくのか。「無名」の世界である。 (勢古浩爾「思想なんかいらない生活」28頁)
平成四十一年の晩夏、勤め先の金1.600.000.000円ちょうどを横領、かたことの日本語を喋るおんなと逃避行に出たものの、六日目の朝に目覚めると、そのおんなに持ち逃げされており、どうにか財布に残っていた銭金を頼りに国道をさまよう。彷徨五日目、くたびれ…
○2005.01 東向島(東京都墨田区)
○ 2003.08 法政大学構内(東京都千代田区) 雨の滴に見えるのはオーブである。内ゲバで死んでしまった人びとの怨霊である。
○ 2009.06 銀座(東京都中央区)
○ 2009.06 東京国立博物館・法隆寺館(東京都台東区) 谷口吉生による、映り込みの美しい建築物。
「しかし考えてみれば、われわれはみんな哀れである」 (グレアム・グリーン「第三の男」のお終い) つまるところ、私が好きなお話はこのようなものであって、善−悪や勝者−敗者のお話ではない。たまたま居合わせた敗者と敗者の物語、相米慎二の「ラブホテル…
○2009.06 表参道(東京都渋谷区)黒川紀章の日本看護協会ビルをフレームにして安藤忠雄の表参道ヒルズを見る。
○ 2004.02 千束(東京都台東区)
○ 2005.07 千束(東京都台東区)
○ 2004.04 麻布狸穴町・麻布台・東麻布附近(東京都港区) 麻布〜町については「麻布廃町」(2008-12-24)。
○ 2003.12 国立代々木競技場(東京都渋谷区)
○ 2009.05 飯田橋駅東口(東京都千代田区)
○ 2009.05 JR市ヶ谷駅(東京都千代田区)
○ JR市ヶ谷駅(東京都千代田区) この本はまったくのフィクションであり、誰にも捧げられない (ブコウスキー「ポスト・オフィス」)
○ 2009.05 石川町(神奈川県横浜市中区)
○ 2009.05 みなとみらい線 元町・中華街駅(神奈川県横浜市)
○2009.05 飯田橋(東京都千代田区)
○ 2009.05 中杉通り(東京都杉並区阿佐谷北) 去年、春に西瓜糖*1がなくなった。夏、その近くに、はらドーナツができた。どちらも私には関係のない世界の話。銀星舎、この古本屋がありさえすればそれでいい。 *1: 1979-2008 店名はブローティガン「西瓜糖の…
○ 2009.05 小日向(東京都文京区)
○ 2009.05 東京カテドラル(東京都文京区関口3-16-15)
パースの消失点が半端に中心からずれてしまい、構図として気持ちが悪いのだが、結果、乾いた右半分、湿った左半分となっている。それは全くの偶然というか、トリミングの失敗に過ぎないのであって、そのような写真が下記とは何ら関係がないのは、いつものこ…